斯様に思います

そのへんのおじさんの日記

転がる岩、僕に朝が降る。

朝起きて、仕事に行く。朝食は摂らない。血圧が上がらない時は特に最悪である。気分が悪い中も出社しなければならないので、会社に着くころには何らか一戦交えた後のような気分である。

僕は勤務先に定刻ギリギリに入る。職場環境があまり良くない、というより、いわゆるタコ部屋なので長居したくないのである。何人いるのかわからないが200弱の座席はあるだろうか。

タコ部屋なので、コロナ感染についても考慮する必要がある。しかしながらその感染対策についても放棄されているので5類になろうが関係がない。アクリルの仕切り板はコロナ蔓延初期にコミュニケーションの不自由度を増すとの理由で隣のおじさんが任意撤去した。ちなみに、隣のおじさんはタバコ部屋という社交場によくいるのであまり会話をしない。行くのは構わないが、そこでいろいろ調整されるのだけは困るのでやめて頂きたいところである。

そしてデスクに常備しておいた私物のマスクは時間をかけてカスり盗られていた。これは現在も進行中である。僕の私財がオフィスファシリティの改善に貢献できていると割り切ることにしたが納得はできていない。ウイルスと盗人、常に見えない敵との戦いである。

予算が無いので、オフィスチェアなど更新されることは無く、今まで何人のおじさんが座ってきたか分からないような椅子に座る。クッションがヘタりすぎて、椅子の座面と足を止めているであろうネジっぽいものを尻に感じながら作業を始める。
この椅子は既に減価償却のタイミングをとうに過ぎているし、職場環境面的に要交換の部類だろう。試していないが椅子の上げ下げはガスが抜けていると思われるのでそれももう叶わないと思う。

電源タップは常に隣のおじさんとの取り合いである。夏場になると小型扇風機の出番である。僕も例に漏れず300円ショップで購入したUSB小型扇風機を持参しているがあまり出番はない。パソコンのUSBポートはセキュリティの観点から塞がれているので使用できない。5月の時点で気温が30度を超えた場所があったそうだ。今年も熾烈な戦いが予見される。

そんなこんなしていると終業時間である。イケてる社会人は、コロナ明けの華金などとほざいて街中でアルコールを浴びるのだろうが、我々タコ部屋勤務はここから施錠時刻までが勝負である。終業時間とともに隣のおじさんは帰ってしまった。今日も作業状態は思わしくない。帳尻合わせの残業である。

数時間のアディショナルタイムで週明け何となく突っ込みを受けないであろう状況を作りようやく終業である。施錠時刻にはまだ余裕がある。
毎日何やってんだろうか、週末はポストに投函された請求書とかそのへんの処理をしないとなあ。そういえば今週来週でオークス日本ダービーだったなあなどと思いながら退社。途中、立ち飲み屋でビールを浴びていた社会人を横目に帰路に就く。

長々書いたが家と会社の往復の毎日。

それ以外特に何も無い、おじさんの日記である。