斯様に思います

そのへんのおじさんの日記

見ず知らずの人に酒を奢ったことがあるか。

君は見ず知らずの人に酒を奢ったことがあるか。

 

別に悪いことではないが、こういった行動を取る人間は大別して店の常連が一見の客に対してイキってのことか、もしくはナンパのどちらかだと思う。常連どうしの間柄だとある話かもしれないが、そうであれば友達未満なんとやらなので十分あり得る話だと思う。

偏見も良いところだが、何故こんな事を書いているのか。先に書いた通り、僕は「下心でしか他人に酒なんか奢らないだろうが」と思うような偏った考えを持つ人間なのだが、そういう人間が人生ではじめて見ず知らずの人に酒を奢ったのだ。いや、記憶に無いだけで過去に奢ったかもしれないが、というかその覚えがあるが今回は意味が違う。

本当に恥ずかしい話なのだが10席もないであろう店に数人で入り、結果として騒いだのである。ネットニュースになるようないわゆるヤベぇ奴の騒ぎ方ではなく社会人、それもいいおじさん同士で口論をしてしまい、そのなかで安い挑発に乗ってしまったのだ。ダセぇ話である。

言い訳になるが、酒が入ると周りに悪絡みすると噂の人間がいるという話を聞ていたので、そもそもこの飲み会自体乗り気ではなかったのだが、会社社会にいる以上避けられぬ場面であったし、参加して心底後悔した。

脱線したが、先客の女性がひとり、格好からして恐らく仕事帰りだろう、まあ静かに飲んでおられたのを邪魔したのだ。それを我々輩が塞ぎこむ形で着席してしまって、簡単に表現すればボンバーマンスタート直後の自爆待ち状態。我々爆弾集団のせいで彼女の邪魔をしてしまったのである。静かに過ごしたかったであろう方に、おじさんの口論を聞かせてしまって本当に申し訳なくて会計を回してもらった。結構いい額だったがそれを言うと野暮である。勉強代と言うより迷惑料と考えるのが妥当だろう。時代にチャンネルを合わせているつもりが、「こうなりたくない」おじさんの姿に順調に近づいてしまっている。このままではまずいと思う、そんな夜だった。